公益財団法人トヨタ財団2025年度研究助成に採択されました
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  公益財団法人トヨタ財団2025年度研究助成「つながりがデザインする未来の社会システム」の助成に困りごと学のプロジェクトが採択されました。
新たな参画メンバーも加えて、活動を拡げていきます。
- 「困りごと」で異分野をつなぐ共創プラットフォームの構築:統合失調症患者の感情構築と感情文脈のライブラリ化(詳しくはこちら)
Constructing an Interdisciplinary Co-creation Platform through Shared Challenges: Building an Emotional Construction and Contextual Library for and with People with Schizophrenia 
【内容】
私たちは人の感情を読み取るとき、顔の表情だけでなく、その場の状況(=文脈)も使っています。ところが、統合失調症の人は他人の感情を「怒っている」「悲しい」といったネガティブなものとして捉えやすく、それが社会参加を難しくしていることがあります。近年、感情はその人の体験や状況など、さまざまな文脈が重なり合って生まれるという考え方が広まっていますが、統合失調症の人がこの「文脈」をどう使って感情を判断しているのかは、まだよくわかっていません。
文脈の重みづけを「見える化」する評価手法を開発すること
顔の印象や背景(快・不快な場面)を組み合わせた実験を行い、統合失調症の人と健常な人でどのように文脈の影響が異なるかを調べます。当事者が体験した「感情が動いた場面」を集めたライブラリを作ること
当事者とともに話し合いながら、日常の中で感じた快・不快の文脈を質的に整理し、共有できるデータベースにします。
これらを、当事者・実践者・研究者が協働する「困りごと学」の場で進めることで、自然に共創が生まれ、研究成果が現場の支援や社会参加の促進につながることを目指します。